著者：福田恆存
出版社：筑摩書房
あらすじ
人間は不平等だ。悪いといおうが、いけないといおうが、事実だ。しかし現実がどうであろうとこの世に生まれた以上、あなたは幸福にならねば…。誤まった幸福観を正し、人間の本当の生き方とは何か、幸福とは何かを、平易な言葉で説いた刺激的な書。
本書は、昭和を代表する文芸評論家・福田恆存が、自らの幸福観を綴ったエッセイ集です。
福田は、幸福とは「不幸を克服した状態」ではなく、「不幸を前提とした上で、その中で生きられる状態」であると説きます。
彼は、人間は不平等であるということを前提とし、その中でいかに幸せに生きていくかを探求します。
その中で、福田は、以下の3つのポイントを幸福の条件として挙げています。
- 節度
- 知恵
- 愛
節度とは、欲望を抑え、自分をコントロールする力です。 知恵とは、物事を正しく判断する力です。 愛とは、他人を思いやる力です。
これらの条件を満たすことによって、人は不幸を克服し、幸福に生きることができると福田は主張します。
おすすめポイント
- 幸福論の定番書
- 平易な言葉で書かれており、読みやすい
- 人間の幸福について考えさせられる
総合評価
星5つ
幸福論の定番書として、ぜひ一度は読んでおきたい一冊です。
平易な言葉で書かれており、誰でも読みやすい内容となっています。
また、人間の幸福について考えさせられる内容となっており、人生の指針となるような言葉が数多くあります。
具体的な感想
以下に、本書の具体的な感想をいくつか述べます。
幸福とは何かを深く考えさせられる
本書は、幸福とは何かを深く考えさせてくれる作品です。
福田は、幸福とは「不幸を克服した状態」ではなく、「不幸を前提とした上で、その中で生きられる状態」であると説きます。
この考え方は、これまでの幸福観とは一線を画しており、読者に新たな視点を与えてくれます。
節度、知恵、愛の大切さを知ることができる
本書では、幸福の条件として「節度」「知恵」「愛」の3つを挙げています。
これらの条件を満たすことによって、人は不幸を克服し、幸福に生きることができると福田は主張します。
この3つの条件は、誰もが実践できるものであり、本書を読むことで、幸福に生きるためのヒントを得ることができます。
人生の指針となるような言葉が数多くある
本書には、人生の指針となるような言葉が数多くあります。
例えば、以下のような言葉です。
幸福は、不幸を克服した状態ではなく、不幸を前提とした上で、その中で生きられる状態である。
幸福は、知恵によってのみ得られる。
幸福は、愛によってのみ得られる。
これらの言葉は、人生のさまざまな場面で、私たちに勇気と希望を与えてくれるでしょう。