人間は、1日に約2万回呼吸をします。そのうち、吸い込む空気の量は、約15,000リットルにもなります。
この膨大な量の空気を取り込むための器官が、鼻です。鼻は、呼吸器官の一部であり、空気を吸い込むだけでなく、加湿や加温、フィルターなどの役割も果たしています。
鼻の構造
鼻は、外鼻と内鼻の2つに分けられます。
外鼻は、顔の中央にある、目と口の間に位置する部分です。外鼻は、主に骨と軟骨で構成されており、鼻孔と鼻梁からなります。
内鼻は、鼻腔と副鼻腔からなります。鼻腔は、外鼻の奥にある空洞で、鼻孔から空気が入ります。副鼻腔は、鼻腔の周りにある空洞で、鼻腔の空気を拡散させる役割を果たしています。
鼻の役割
鼻は、以下の役割を果たしています。
- 呼吸器官としての役割
- 空気を取り込む
- 空気を加湿・加温する
- 空気を濾過する
- 嗅覚器官としての役割
- においを感じる
- 声道の役割
- 声を響かせる
鼻の呼吸器官としての役割
鼻は、呼吸器官の一部として、空気を取り込む役割を果たしています。鼻孔から入った空気は、鼻腔で加湿・加温され、フィルターで汚れやほこりを取り除かれてから、肺に送られます。
鼻腔の粘膜には、毛細血管が豊富に分布しています。そのため、空気が鼻腔を通る際に、空気中の水蒸気が毛細血管に吸収されて、空気が加湿されます。
また、鼻腔の粘膜には、温度調節機能をもつ神経が存在します。そのため、空気が鼻腔を通る際に、空気の温度が調節されます。
さらに、鼻腔には、毛や粘液などのフィルターが存在します。これらのフィルターによって、空気中の汚れやほこりを取り除かれます。
鼻の嗅覚器官としての役割
鼻は、嗅覚器官としても働いています。嗅覚器官は、鼻腔の上部にある嗅上皮にあり、嗅細胞と呼ばれる感覚細胞が存在します。
嗅細胞は、空気中のにおい物質を感知して、脳に信号を送ります。脳は、これらの信号を解析して、においを認識します。
鼻の声道としての役割
鼻は、声道の一部として、声を響かせる役割を果たしています。声は、声帯で発せられます。声帯から発せられた声は、咽頭、喉頭、口腔、鼻腔を通り抜けて、外に出ていきます。
鼻腔は、声道の中で最も広い部分です。そのため、鼻腔を通る際に、声が大きく響き、豊かな音色になります。
まとめ
鼻は、呼吸器官、嗅覚器官、声道の役割を果たす、重要な器官です。
鼻の働きを知ることで、鼻の大切さをより深く理解することができます。